海外の展示会に出展したい!申し込みから出展までの流れとは
海外の展示会をきっかけに飛躍的に成長している中小企業があります。販路開拓、マーケティング、情報収集には最高の機会となるので、出展を考えている企業もあるでしょう。しかし、ただ漠然と商品を準備して資料を作成するだけでは不充分です。申し込みから出展までの流れと注意点などを紹介します。
海外にはどんな展示会があるのか
飲食品、消費財、生産財の展示会を紹介します。
飲食品の展示会
シアル・パリ国際食品見本市、アヌーガ世界食品メッセ、タイフェニックス、フードエキスポがあります。
消費財の展示会
アンビエンテ・国際消費財見本市、メゾン・エ・オブジェ、ニューヨーク・ナウ、トラノイ・国際ファッション見本市があります。
生産財の展示会
メタレックス・総合金属加工展示会、マニュファクチャリング・インドネシア・国際製造業展示会、メディカ・国際医療機器展があります。
出展の準備を進めよう!
申し込みから出展までの大まかな流れを紹介します。
準備の計画を立てる
出展マニュアルの確認と、展示に必要なものの輸送計画を立てます。ブースに展示する商品やパンフレット類は輸送に時間を要します。出荷日は早く設定されるので、それまでに準備を完了させておきましょう。
出展の目的を設定する
出展マニュアルに基づいて準備するだけでは不充分です。自社の目的を達成するために、達成可能な目標を設定しましょう。たとえば、新規顧客の候補を20社確保する、卸売業者を3社確保するなどという目標がないと出展することが目的になってしまいます。
商品PR資料を作成する
まず、企業情報をメインとしたPR資料を作成するのではなく、商品をきちんと説明したPR資料を作成します。なぜなら、企業情報に興味を持っている海外バイヤーはほぼいないからです。
次に、無理に現地の言葉に変換する必要はありません。英語にしましょう。質の低い翻訳は、商品のイメージを低下させてしまいます。英語でPR資料を作成した後、現地市場でよきパートナーに出会えたら、現地の言葉に訳してもらいましょう。
通訳に事前の準備をしてもらう
すべてを通訳任せにしてはいけません。重要な質問に対する回答は、英語であらかじめ作成しておきフレーズを丸暗記して挑みます。
通訳を介すとリアルコミュニケーションがとれないばかりか、担当者の勤勉性を疑われてしまいます。流暢に英語を話せなくても、勤勉性を疑われないようにしましょう。
商談する
ブースには交渉の権限を持つ人が対応します。大抵の場合は社長や責任者です。日本企業によく見られる即答できないという行動は、海外バイヤーにはチャンスを放棄したとみられる可能性があります。すぐに決断できるようにシミュレーションしておきましょう。
商談後は早くフォローする
重要な商談先には返信が来るように工夫します。ただ御礼を述べるだけではなく、相手が喉から手が出るほど自社のサービスや商品が欲しいと思わせる工夫が必要です。また、会場で質問された内容については速やかに回答します。サンプルも早めに送ります。
出展時に注意すべき点・やっておくこと
機会損失しないように事前準備を行いましょう。
ターゲットを設定する
漠然と海外バイヤーと商談することだけを考えているとうまくいかないでしょう。展示会を通じて、どのような人と出会いたいのかを明確にしておく必要があります。小売業者、代理店、卸売業者などが展示会に訪れますが、自分でターゲットを設定しないと時間を浪費するだけです。
商談のゴールを設定する
消費財について商談するときは、サンプルが欲しいと依頼されることがあるので用意しておきます。機械設備について商談するときは、データや加工品サンプルを送ってほしいと依頼されることがあるので用意しておきます。
商談でどこまで話を進める必要があるのかを考えておきましょう。ただし、即決される可能性は低いので、階段を1段上れれば合格点と考えておきましょう。
まとめ
ターゲットと商談のゴールを設定することで、商談がより成功する確率が高くなります。ライバルはほかの企業となるので、ほかの企業と同じくらい準備しているだけでは勝ち目がないかもしれません。
自社の商品またはサービスの魅力を存分にPRすることを忘れないようにします。海外展示会が成功するように1つずつ準備を進めていきましょう。