展示会に出展する目的を明確化するべき理由

展示会は、自社のイメージアップや商品・サービスのアピールに最適な場です。しかし、目的意識をもって参加しないと、ただ費用や労力がかかる結果に終わります。本記事では、展示会の出展目的に焦点を当てて詳しく解説します。展示会への参加を検討している企業はぜひ参考にしてください。

展示会に出展する際に目的を明確化する理由

展示会出展における目的の明確化は、来場者に対して効果的なアプローチを行うために非常に重要です。出展の目的が明確であれば、ターゲットとなる来場者を絞り込み、彼らが求めている情報を的確に提供できます。

的確な情報の提供により、展示会での成果を最大限に発揮できます。近年、展示会で発生する営業案件の数が減少傾向にあるとされています。要因のひとつとして、インターネットを通じて、商品やサービスの情報が容易に手に入る環境が挙げられます。

多くの情報がオンラインでアクセス可能なためわざわざ展示会に足を運んでも得られる情報に大きな差がないと感じる来場者が増えているためです。上記のような状況では、展示会の価値を感じづらく、見込み客へのフォローアップが営業成果に結びつきにくくなります。

従来の展示会運営手法を続けていては、成果をあげにくくなる可能性が高いです。今後は会場でしか得られない価値を提供することが重要になります。

つまり、来場者が展示会場でしか手に入れられない情報や体験の提供が、より効果的な営業活動に繋がります。展示館における効果的な営業活動の実現には、出展の目的を明確にし、ターゲットに対した的確なアプローチが不可欠です。

出展目的のカテゴリは大きく分けて3つ

展示会出展の目的は大きく3つのカテゴリに分けられます。それぞれの目的に応じた戦略が、展示会での成果を最大化する鍵となります。

営業案件の獲得

1つ目の目的は営業案件の獲得です。営業案件の獲得には商談につながる見込みリードの獲得と商談直結型の2つのアプローチがあります。前者は、見込み客情報を獲得し、ナーチャリングを通じて商談に結びつける方法です。

後者は、展示会の場で、商談の進行や商談の成立を目的としたアプローチです。商談直結型の場合、自社ブースに商談スペースを設ける必要があります。

また、来場者を見込みの度合いに応じてセグメントし、リード情報の獲得後に継続的なフォローアップが重要です。リード獲得を重視する場合、明確なメッセージと入りやすいブース設計がカギとなります。

認知度の向上

2つ目は認知度の向上です。企業が認知度向上を目的として展示会に出展する場合、企業のブランドイメージを反映したブースデザインが重要です。

コーポレート・アイデンティティを基に、テーマカラーやツール、看板などを統一し、会場内で発信するメッセージもブランドを象徴した言葉選びが求められます。企業イメージを前面にだしたブースデザインにより、企業の認知度やブランドの認識が高まります。

既存顧客とのエンゲージメント向上

3つ目の目的は既存顧客とのエンゲージメント向上です。既存顧客との関係を強化すると、紹介や契約延長、関連サービスのアップセル／クロスセルを目指せます。展示会で顧客との接点を増やし、信頼関係を深めておくと、今後のビジネスチャンスに繋がります。

まとめ

展示会に出展する目的の明確化は、企業が展示会から最大の成果を得るためにも欠かせません。目的をしっかりと定めておくと、ターゲットとなる来場者を絞り込めます。さらに、彼らに求められる情報を的確に提供でき、結果として営業成果が向上します。近年、展示会での営業案件の獲得が減少傾向です。背景には、インターネットを介した情報収集の普及があります。オンラインで必要な情報がすぐ手に入るため、従来の展示会運営方法では成果が上がりにくく、会場でしか得られない価値の提供が大切です。展示会の目的は、営業案件の獲得、認知度の向上、既存顧客とのエンゲージメント向上の3つに分けられます。そして、それぞれに適した戦略の実行が、出店を成功させるカギとなります。