展示会ブースの設営で持ちたいこだわりとは
東京で展示会を行う際、展示会に出展する会社の多さに驚く人も多くいます。数ある展示会ブースの中で、来場者が自社の展示を見つけて足を運び、会社の利益に結びつけるような展示ブースを設営したいものです。その点でこだわりたいポイントを3つご紹介します。ポイントを意識して展示会ブースを設営することで、効果的な集客に結び付けましょう。
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インパクトがあり来場者が容易に認識できる
東京には大規模な展示会を開ける会場が多くあり、地方に比べてブースの数も多くなりがちです。そのため、来場者の目的にかなった展示であることとともに、インパクトがあって来場者が容易にたどり着ける展示会ブースにしないと、思うような集客は見込めません。
インパクトのある展示というと、奇抜さや派手さをイメージするかもしれませんが、大切なことはターゲットを絞ることにあります。自社の製品やサービスを必要としている年齢層や購入する企業担当者が意識することを考慮して展示物を考えれば、おのずと効果的な展示会ブースを演出できるはずです。
さらに、東京の展示会では出展する会社が多いため、エリアごとに同業者を集めて、来場者が効率よく展示スペースを回れるように工夫しているケースが多く見られます。そのことを意識して、自社ブランドイメージを大切にしつつ、他社とは差別化できる色合いを採用するなど、視認性を高める努力も大切になります。
展示会ブースに入りやすい雰囲気づくり
展示会ブースでこだわりたい別の面は、ブースへの入りやすさです。とくに日本人に多く見られますが、閉ざされた空間に入ると勧誘されるのではないかとプレッシャーを感じることが多く、遠巻きに見て帰ってしまう場合があります。これは展示会ブースでもいえることで、入り口が狭くなっている、ブースの内部が容易に見渡せないなどの要素があると不安を感じて入りづらくなってしまいます。
展示会ブースを設けるのはできるだけ多くの人に自社製品やサービスを知ってもらうためです。そこで入りやすいブースの作りとすることにこだわりを持つことは大切です。また、説明するスタッフの数や立ち位置にも注意を払うようにしましょう。
ブースの内部にスタッフが多くいると、長時間拘束されるのではないか、説明を聞かなければならないのかと来場者を不安な気持ちにさせてしまいます。展示会スペースに入ってくる来場者の数に応じてスタッフを増減させるなど、ブースの外側から見たイメージを大切にすることも重視したいものです。
来場者の五感に訴える心に残る演出
展示会に出展する際、ノベルティや商品説明資料などを手渡しさえすれば、利益につなげられると考える人が多くいます。しかし、出展する会社が多い東京の展示会では、来場者が目にするブースも多くなるため、よほど心に残る演出でないと出展の効果が失われてしまいます。記憶にとどめる展示のポイントは、お渡しする資料やノベルティではなく、五感に訴える演出にあります。
たとえば、自社のブースにマッチしたBGMをかけると、音楽の持つ力で来場者の注意を引き付けることができるに違いありません。加えて、自社製品を実際に体験できるコーナーを設けて、商品やサービスのよさを実感してもらうこともできます。
来場者が体験することが難しい製品の展示の場合には、実際に製品を動かし、来場者の目に留まりやすい場所でデモ機を展示すれば記憶に残りやすくなるでしょう。また、持ち込みが不可能な製品の場合は、とくに見てもらいたい動きをビデオで見せるなどの工夫ができます。
展示会の規模も回数も多い東京では、来場者の目も肥えています。そのため、インパクトがあって来場者が容易に認識できること、入りやすい雰囲気作り、来場者の五感に訴えることにこだわってブースを設営することが大切です。
展示会への出店をビジネスチャンスにつなげるため、とくに人の集まりやすい東京の展示会に出展しようと考える方は少なくないでしょう。しかし、日常の業務とは異なる空間での展示会ブース設営には、そこにしかない問題も発生します。会期当日を迎えた時、起こりやすい困りごととその対処法をあらかじめ把握しておきましょう。
展示内容が決まらない時の対処法
自社製品やサービスをPRすべく展示会への出展を決めるまではうまく進んでも、初めての出店では実際に何をどう紹介していいのかわからないとことが起こるでしょう。まったくノウハウがない状態からのスタートである場合はこうしたことが起こりやすく、展示会ブースのデザインや設営に特化した業者と契約するにしても、イメージがない状態では相談がなかなかまとまらないかもしれません。
対処法としては、展示会への出店を決める前の段階で情報収集をすることです。展示会の中には毎年行われているものも少なくないので、出展を希望する展示会には実際に足を運び、同業他社がどのようなブースを作っているのか、デザインや展示内容を見学して研究することが重要です。また、展示会への出店が初めての場合は、いきなり東京などの首都圏で開かれる大規模なものに参加するのではなく、まずは地元のイベントへの参加などでノウハウや人脈を蓄積していくことも検討しましょう。
スタッフの役割分担がわからない時の対処法
展示会ブースの周辺には多くの来場者が往来しており、多数の来場者と接触する機会があります。しかし、いくらたくさんの人が集まるといっても自社ブースへの客足は限られますし、ひとつのブースにスタッフが集結してしまうと思うように声を掛けてもらえないこともあります。また、役割分担が曖昧になって来客対応が慌ただしくなるかもしれません。
会期が始まってから誰が何をしていいかわからないという問題が発生しないためには、あらかじめブースに立つスタッフとその役割分担を決定しておくことが対処法です。一般的に1小間や2小間といった小規模なブースであれば、スタッフは2人から3人で充分とされています。
展示会は営業の場ともいえるため、接客や商材説明に慣れた営業スタッフが適任ですが、専門的な技術を紹介する場合は技術者の方も加わるのが理想的です。とくに地方から東京への出張のように費用が多くなる場合には、少数精鋭のチームで設営に当たり、装飾などは業者の方にお願いするのがいいでしょう。
来客対応がうまくいかない時の対処法
東京のように全国から人の集まる場所は、それだけ多くのビジネスチャンスが眠っている場所でもありますが、たくさんの来客に少人数で応対することは容易ではありません。思うように自社ブースに来ていただけないこともあれば、一人の来客に対応する時間が長すぎて他の対応ができないこともありえます。
こうした接客の問題に対処するには、ブースを訪れた方の興味レベルに応じた対応を事前に決めておくことが必要です。商材のPRは重要ですが、展示を見ているだけの方にはパンフレットのお渡しに止め、説明をするのは尋ねられた事柄に絞るなど時間をかけ過ぎない工夫も必要です。
また相手方の話が長くなりすぎないよう、商談に持ち込めるかどうかを判断するための質問を準備して話を進めるのも方法といえます。時には地方の企業と東京の担当者が出会うこともあり、後から商談に持ち込むのが難しいと感じることがあるかもしれませんが、確実な商談を目指して対応するのが賢明です。
展示会ブースを設営することは、通常の業務とは異なった対応を求められるものです。同業他社の展示を見学するなどの事前リサーチや、来場者対応をスムーズにする営業ワードや商材の詳細を伝える資料の準備をしておくことが大切です。