展示会で使える会話術!“バックトラッキング”とは?
コミュニケーション力を伸ばす技法のひとつにバックトラッキングというものがあります。バックトラッキングは、ビジネスシーンで活用されることも多く、展示会でリードの獲得に有効的な会話術です。バックトラッキングは誰でも簡単に始められるので実践してみてはいかがでしょうか。そこで今回は、バックトラッキングについて解説します。
バックトラッキングとは
バックトラッキングとは、相手との会話の中で信頼関係を築くために用いられる、話を聞く技法のひとつです。日本語ではオウム返しといわれます。
たとえば、相手からの「この前、友人と洋食屋でハンバーグ食べてきたの」という返しに「洋食屋でハンバーグ食べてきたんだ」といったようなコミュニケーションを取ります。大事なポイントは、相手が使った言葉をそのまま使って返すことです。この技法は、ビジネスシーンでもよく活用されています。
バックトラッキングのメリット・効果とは
バックトラッキングを使うとどのようなメリットや効果があるのでしょうか。ここでは、バックトラッキングのメリット・効果について解説します。
違和感を覚えさせない
会話の中で、相手に対して違和感があると本音の部分はあまり言いたくないものです。たとえば、相手からの「仕事が忙しくて大変なんだよね」という返しに「忙しくて疲れてるんだね」というと違和感を覚えます。
相手と同じ言葉を使わないと、言いたいことが伝わらないかもしれないなと思うこともあるでしょう。しかし、バックトラッキングを使うことで違和感を覚えさせずスムーズに会話が進みます。
相手に信頼感を与える
会話でバックトラッキングを意識していると、相手に自分のことを理解してくれているという信頼感を与えることができます。たとえば、相手からの「正月に家族で海外旅行に行ってきて、楽しかったよ」という返しに「家族で海外旅行か、それは楽しかっただろうね。よかったね」というと、相手はこの人はわかってくれていると感じます。
会話を要約できる
会話相手の話が長いと感じた場合は、要約することで会話内容が整理でき、相手からこの人は正確に話を聞いてくれる人だと思われるでしょう。
たとえば、相手から「仕事でミスしたら上司に怒鳴られたんです。ほかにも○○があって、それから△△もされて…もう会社を辞めたいんです」という返しに「その上司からさまざまなパワハラを受けて、イヤな思いをしてるんですね」というと、自分の話をしっかり聞いてくれる人なんだなという認識になります。
バックトラッキングには技術が必要!
バックトラッキングを使った後に、一言付け加えるとより会話がスムーズになります。ここでは、バックトラッキングに用いられる技術を解説します。
促す言葉を付ける
バックトラッキングの後に「それで?」「どうだった?」などの促す言葉を付けると会話がはずみます。「この前、友人と洋食屋でハンバーグ食べてきたの」「洋食屋でハンバーグ食べてきたんだ。どうだった?」と促すことで会話が広がるでしょう。
肯定的な意見を付ける
相手が言ったことに対して、自分も共感しているという肯定的な意見を付けると信頼関係が深まります。たとえば「この前、友人と洋食屋でハンバーグ食べてきたの」「洋食屋でハンバーグ食べてきたんだ。どうだった?」と促すと「やっぱりあの店のハンバーグおいしいよね」という返しに「そう、あの店のハンバーグおいしいよね。私も好きなんだ」という具合に肯定的な意見を付けると関係性がよくなるでしょう。
質問を付ける
ビジネスシーンなどでは、バックトラッキングの後に具体的な質問を付けると有効的です。たとえば、部下から「我が社の業績を上げるには主力商品の販売数を伸ばすべきと考えます」という意見に上司は「業績を上げるためには重要な考えですね(肯定的な意見)。主力商品の販売数を伸ばすために具体的な案はありますか?」というように質問をすることで、上司から信頼されている、必要とされていると部下は感じるでしょう。
まとめ
バックトラッキングとは、相手と信頼関係を築くために用いられる話を聞く技法のひとつです。日本語ではオウム返しといわれます。大事なポイントは、相手が使った言葉をそのまま使って返すことです。
バックトラッキングのメリット・効果には、違和感を覚えさせない、相手に信頼感を与える、会話を要約できることがあります。バックトラッキングの後に、促す言葉を付けることや肯定的な意見を付ける、質問を付けると会話がよりスムーズになり、信頼関係が深まるでしょう。