来場者の足が止まる展示会ブースを作るための工夫
多くの企業と人の集まる東京で開かれる展示会には、それだけ多くの来場者が見込まれます。しかしながら、東京の展示会に出展したとしても、興味を持たれないことや足を止めてもらえないことがしばしばあります。ここでは限られた時間で会場を回る来場者に興味を持ってもらえる展示会ブースについて、いくつかのポイントをご紹介します。
短い言葉を掲げて訴求力を高める
展示会ブースは広い会場の中を間仕切りで仕切って作られるもので、この間仕切りは企業名や写真などさまざまな情報を掲示する役割も果たしています。広い空間で存在感を発揮するためには、間仕切りに設置するパネルを派手な物にするなどの工夫がなされていますが、効率的に情報を収集したい来場者にとっては、壁面を見るだけで必要な情報が得られると非常に便利といえます。
来場者の視点に立って考えるのであれば、通路を歩きながらでも見えやすい側面にこそ重要な情報を配置するべきなのです。とりわけ東京都内の展示会場はアクセスがよい分、短い時間で情報収集をした来場者も少なくないと考えられます。
そこで重要になるのが、この部分に掲げる言葉です。出展側にしてみれば自社の商材はできるだけ詳しくPRしたいものですが、探す側としては、自分に関係のある業種あるいは商材であることがすぐに理解でき、それがどんなものか一見してわかる短いワードの方がわかりやすいのです。
気軽に立ち寄れるライトな雰囲気にする
いくらたくさんの集客が見込める東京都内での展示会でも、自社ブースに人が集まらなければ意味がありません。そこで新入社員の研修を兼ねて、ブースの前で声掛けをしようと考えることもあるでしょう。しかし、すでに他のブースに向かっている途中の来場者を無理やり引き止めるのは迷惑になりますし、声を掛けないまでも社員がパネルを持って並んでいると、声を掛けられることを敬遠してブースに近づいてもらえない可能性もあります。
とくに日本人はシャイな傾向が強く、感染症が流行している時期には人との接触を避けるようになります。自社に興味を持ってもらいたいのであれば、まずは目に留まりやすいレイアウトやデザインを第一とし、ブース内の展示品に興味を持った人が気軽に観覧できる雰囲気を作ることが大切です。同時に、通路側から展示している商材が観覧しやすいよう、通路に面した部分に実際の商品やサービスの紹介を展示し、段階的に興味を持ってもらえる情報のレイアウトも重要です。
インパクトは強くても情報は分りやすくする
広い会場で自社の展示会ブースに人を集めるには、やはり目立つデザインは欠かせません。場合によっては専門の業者に依頼して大掛かりな装飾をしたり、インパクトの強いカラーリングを使ったりすることもあるでしょう。しかしながら、見た目のインパクトだけにこだわり肝心の商材に関する情報が雑然としていると、ブースへの興味だけで終わってしまいます。
見た目を派手にしたり、実際に商品を体験できる展示をしたりすることは来場者の足を止めるには有効ですが、立ち止まってもらうところから一歩進んだ関心につなげるためには、段階的に興味をひきつけられるように情報をレイアウトし、伝えたい自社商材のよさを実感してもらう必要があります。
また、短いキャッチコピーを活用して興味を引き付けるのと同様に、自社商材のよさを端的に表現した説明文を用意することも、わかりやすさにつながります。展示会をビジネスチャンスにするためには、見た目の派手さだけではなく、情報の丁寧さと分りやすさも必要なのです。
人の流れが流動的な中でも、自社の展示会ブースに足を止めてもらうための工夫は数多くあります。しかし、あくまでも自社商材をPRするのが展示会の目的です、興味を持って足を止めてもらえるように情報を提供するのが大切です。