展示会ブースにおけるバックパネルの役割
東京では商品見本市や企業説明会などのイベントが毎日のように開催されており、多くの参加者でにぎわっています。広大な会場にはたくさんの展示会ブースが並び、思い思いのディスプレイを施して集客を競っていますが、そうした展示会ブースで活躍するアイテムの1つが、バックパネルです。装飾面・機能面の双方にわたる役割を有しています。
ヒーローインタビューでもおなじみ
バックパネルとは、その名の通りバックすなわち背景として利用することを目的として立てられるパネルです。一般におなじみなのは、テレビやネットニュースの記者会見などを見ているときに人物の背後に映っているものです。格子状に区切られた市松模様のデザインで、カラフルな原色と企業のロゴマークなどが互い違いに何列も並んでいるデザインをよく見かけます。
スポーツ中継の際に見られる「お立ち台」の背後にもよく立てられていて、そうしたことから「インタビュー・ボード」などと呼ばれることもあります。
各種イベントの展示会ブースにも、バックパネルはよく使われています。デザインのバリエーションは豊富で、先に述べたように企業名や商品名などがいくつも並んでいるものもあれば、前面に巨大な写真やイラスト画像をあしらったものもあります。もちろん、1色だけの無地、といったシンプルなデザインも可能です。素材も紙・布あるいは木などいろいろです。
背の高いパネルなら遠くからでも目立つ
展示会ブースにおけるバックパネルの役割は、大きく分けて2つあります。1つは、デザインによって人目を引くことです。 東京において開催されるイベントは大規模なものが多く、そうした大型イベントでは出展される展示会ブースの数も相当数にのぼります。それにつれて来場者の数も多くなるため、会場はしばしば混雑します。
そのような状況のもとで高い集客を目指すには、何よりも目立つこと、より具体的には遠くからでも注意を引けるよう視認性を高めることが重要になります。そのためにはのぼり旗やアドバルーンなどの目印になりやすい宣材を活用するのが効果的ですが、バックパネルもそうしたものの1つに数えられます。
バックパネルは発注の仕方次第でさまざまなサイズのものを製作することができますが、大きなサイズになると高さが2.2mから2.5m程度、すなわちブースの天井に達するほどのものも作れます。それぐらい大きくなると、混雑した会場でも人の頭越しに目を留めてもらえます。
囲うことで来場者の集中力を高める
バックパネルの持つもう1つの役割は、ブース内の空間をある程度閉鎖的にできることです。展示会ブースの構造にはいろいろなスタイルがありますが、ポピュラーなのは正方形または長方形の4つの角に支柱を立てて天井を支え、壁は一切設けないというものです。
このようなスタイルだと、どの方向からでも来場者が出入りできるというメリットがある半面、混雑することが多い東京のイベントでは通路や隣のブースとの境界があいまいなために中の展示物などに対する集中力が働きづらいという課題があります。
このような場合に、ブースの1面あるいは2面にバックパネルを立てておくと周囲との仕切りの役目を果たしてくれるため、内部に一定の落ち着きが生まれます。視覚的にはもちろんのこと、周囲の雑音も多少カットできるため、ブース内で商談を進めるときも相手の話が聞き取りやすくなります。こうした効果はブースに壁を打ち付けてしまえばより高まりますが、バックパネルは壁よりも設営・撤去が簡単だというメリットがあります。
東京のイベントにはメディアの取材が入ることが少なくありませんが、バックパネルが画面に映れば思わぬ宣伝効果を得るチャンスが生まれます。会場を直接訪れた人に対してはもちろんのこと、間接的な視認性も高めることができるのがバックパネルの大きな利点です。